Theme
日本語における事態の捉え方と言語化の特徴に関する試案:「する」の非動作的用法を題材に
Date
18-10-2024
Start Time
End Time
Location
KU Leuven MSI 02.23
Address
Erasmusplein 2 3000 Leuven
Organiser
BNK
Lecturer
大神 雄一郎(大阪公立大学)
日本語の動詞「する」は、「宿題をする」や「洗濯をする」というように、典型的には何らかの行為や活動に関する意味を表すものと考えられます。その一方で「する」には、「あの人は丸い顔をしている」のように言及対象の状態や性質を表す用い方や、「この花はいい香りがする」および「朝から頭痛がする」のように経験主体の知覚・感覚を述べる用法も認められます。それでは、このように敢えて「する」という動詞を用いて非動作的な事柄を表すのはなぜでしょうか?今回の講演では、認知言語学の基本的発想を参照しつつ、特に事態の捉え方と言語化の仕組みという観点から上記の疑問に解を与え得る説明の提案を行います。言語学に関する理論的な考察を行うというよりも、様々な言語表現に目を向けながら日本語の面白みについて再確認し、なぜ日本語ではこのような言い方をするのか、ということについて一緒に考えてみる場にできればと思っています。言語学の研究には興味がない方にも是非ご参加いただき、気軽にご意見やご質問を寄せていただけますと幸いです。
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info@bnknihongo.be
Schoolyear
2024 - 2025